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幸せな働き方
“幸せな働き方”探求
Jul. 07, 2024
多様で柔軟な働き方-仕事と治療の両立(その6)
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「がんなどの治療と仕事の両立」-働き方の選択肢のひとつとして浸透させることが大切!!

 近年、「日本人が一生のうちにがんと診断される確率は2人に1人」1) と言われており、企業・組織に属する方々も「近い将来自社の社員が…?」「自分にも…?」など、関心事になってきているのではないでしょうか。

 治療と仕事の両立は、決して特別なことではなく、働き方改革における働き方の柔軟性を考慮した選択肢のひとつにすぎない感覚を浸透させることが大切です。

企業・組織における対策強化の必要性

 誰もが幸せに働くうえで、経営者、人事担当の方々は、自社におけるさまざまな視点からの対策や人的サポート体制について具体的に検討し、万が一に備えておく必要があります。

 同時に、日常生活における健康増進についても企業・組織の風土づくりを行い、万が一の確率を最小限に抑えることも企業活動の維持・継続において必要不可欠です。

-引用-

 日本人が一生のうちにがんと診断される確率」 (2019年データに基づく)

     男性65.5% (2人に1人)

     女性51.2% (2人に1人)

     がん情報サービス[最新がん統計] (国立研究開発法人国立がん研究センター, https://ganjoho.jp/public/index.html)

「がん治療と仕事の両立」についての調査

 がん対策推進企業アクションによる「職域におけるがん検診及び就労支援の実態調査」(2023) 2) は、以下のような結果を示しています。

 ▶「両立支援制度の導入」に関する設問 (複数回答)

 

 なかでも50%以上の項目に着目すると、がん治療の特性を捉えたものはランクインしていない印象です。

 

 一方、「時間単位の年次有給休暇」(44%)、「勤務日・勤務日数の変更」(34%)、「独自の賃金等補償制度」(26%)など、半数に満たしていない項目は、“経過観察の通院” 、“放射線治療および化学療法” などを継続している働き手にとって“柔軟な働き方” 、“高額な医療費や生活費の捻出” に不可欠な制度であり、積極的な検討をしていただきたいと思います。​​​

 ​​​​​​​​​​​▶「両立支援の取り組み実施(制度があるか) 」に関する設問 (複数回答)

 

 こちらも50%以上の項目に着目すると、「人事労務担当者や上司・同僚、産業保健スタッフ、主治医などの情報共有のための仕組みづくり」(50%) といった最低限必要な取り組みががランクインしています。

 一方、「がん治療をしながら仕事を継続してほしいと伝える」(48%)、「急な体調変化で業務に支障が出るような場合にも気兼ねせずにすむ体制づくり」(38%)、「定期的な面談による両立支援プランの改定」(20%)など、半数に満たしていない項目は “多様ながんにみられる当初の見立てとは異なる体調変化” 、“職場に迷惑をかけたくないことを理由に退職を決断する” といった働き手にとって、一歩踏み込んだ現実的なサポートとして実施率の向上を期待します。

 

 加えて、「上司から部下への働きかけを行うための研修」は、実施率19%という2割に満たない結果ですが、“気持ちはあってもどのように接していいのか分からない” という上司にとって、想いを実践に繋げるためにも両立支援に関わるリテラシー教育は実施しておく必要があります。

​​​​​​​​​​​​​地道な「がんなどの治療と仕事の両立に関する制度づくりと円滑な運用」

 がんなどの治療と仕事の両立に関する制度づくりに前向きな企業・組織は増加傾向にありますが、スムーズな制度運用にはまだまだ課題があります。

 

 例えば、以下のような場合

 ・正解が1つではないため経営者も早期判断(意思決定) に慎重となる

 ・初めてのケースもあり運用担当者と利用者の双方で対応に苦慮する

 ・制度に当てはまらないケースに対する寛容さや柔軟性が不足している

 ・運用する側と利用する側の対話( 意思疎通・認識共有・共通言語化) がうまくできていない

 これらの課題は、第三者(専門家・両立支援コーディネーター) を交えるなどして、客観的な意見も参考にしながら、当事者との対話を重ねることで多少時間はかかっても取り組むべきであり、新たな発想を持ちつつ、目の前にある問題点に、ひとつずつ対処していくことで道が開けます。

 がんなどの治療と仕事の両立支援を特別なこととして捉えるのではなく、経営戦略に連動している人材戦略のひとつとして制度を構築し運用することで、意思決定までの時間が短縮できるだけではなく、働きやすさや働きがいを企業・組織と働き手の両者が共創していることになり、個人だけではなく組織のWell-beingを見出すことにもつながります。

 幸せな働き方は、人から与えられることでも、自身が夢見ることでもなく、個人も組織も自分で考え、認識共有し、行動することで結果がついてくるような、とても自然な課題なのではないでしょうか。

​​〈出所〉

1) がん情報サービス[最新がん統計]  (国立研究開発法人国立がん研究センター) https://ganjoho.jp/public/index.html

2) 「職域におけるがん検診及び就労支援の実態調査」 (がん対策推進企業アクション, 2023) https://www.gankenshin50.mhlw.go.jp/

 

当社では、サステナブル経営(人材戦略) の観点から「治療と仕事の両立支援コーディネーター」によるサポートを提供しています。

お問い合わせは、随時承ります。まずは、こちらのフォームよりご連絡ください。

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